PEACE BED アメリカ VS ジョン・レノン

http://www.peacebed-johnlennon.com/
ジョン・レノンの当時の映像と関係者の証言を通して、ジョンの反体制の活動家としての闘いを描いたドキュメンタリ。
ジョン・レノンはもちろん知っているし、曲も聴いたことはあるし、PEACE BEDなんかの一連の行動も知ってはいたけれど、ジョンがしゃべっている姿というのはほぼ初めて見たので、なかなか興味深かったです。こんなにはっきりと意見を言う人だったんですね。そして、こんなにも行動の人だったのだなあと。曲のイメージで、すごく繊細な優男で無口な人かと勝手に思ってたよ。今まで正直、ジョン・レノンのカリスマ性みたいなものが私にはピンときていなかったのですが、この映画を見て初めて少しわかったような気がします。同時代に生きていたら、若者はきっと影響を受けるのだろうなと。
しかし、フーヴァーFBI長官のもと、あの時代のアメリカが有名人が人々に与える影響を真剣に危険視していたというのはよく聞く話なのでアレですが、私にとって新鮮だったのは、ニクソン大統領の側近だったという人が一体どういうスタンスで証言しているんだかさっぱりわからなかったことですよ。「我々の国で成功を収めさせてやったのに、我々の国を享受しておきながら、我々体制に背くのが気に入らなかったんだよ。早くイギリスへ帰れ。と思っていた」みたいなことを、後悔の念とともに語るというわけでもなく、いまだに国が正しいと言う信念をもって語るわけでもなく、ただ淡々と証言してくれます。彼は一体どうしてこの映画に出演しようと思ったのでしょうか…。まあ彼の証言は、国家側の傲慢な感じがよく伝わってきて良かったですが(笑)なんとも気になる人物でした。