宮部みゆき/楽園

楽園 上

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楽園 下

楽園 下

模倣犯」の9年後のお話し。超大作だった「模倣犯」と比べると話は小ぶりだけど、十分読み応えはある作品。個人的には、登場人物が随分いい人たち揃いな点と、主人公の前畑滋子の「知りたい」という欲求の源泉がよくわからない点がひっかった。あと、最終的に超能力が肯定されているのが「ん?」と思ったけれど、宮部さんは肯定的に考えているんだろうなあ。そういう作品多いし。超能力を超能力のまま放っておかずに物理的な種明かしをして欲しかったと言うのは、まあ私の個人的な希望ですが。